遺品整理でトラブルは避けたい!よくある事例や解決方法とは

遺品整理でトラブルは避けたい!よくある事例や解決方法とは

慣れない作業が多い遺品整理。大切な人がなくなった上に、遺品整理の最中に親族とトラブルが起きるなんて事態は避けたいですよね。

今回は遺品整理でトラブルが起きないような予防策や、トラブルが起きてしまった時の解決策を紹介します。

なぜ遺品整理でトラブルは起こるのか?

遺品整理のトラブルの原因の多くはコミュニケーションが不足していることにあります。遺品整理のトラブルにつながる原因について紹介します。

片付けに関する意見交換をする

片付けの前に親族の方と意見交換をしていないことは非常に多いです。正しく意見交換をするだけでも、遺品整理でトラブルが起こる確率を大幅に下げることができます。

意見交換のやり方には、さまざまな方法がありますが、話し合いをする場合はメールや文章よりも、顔を合わせながら話をした方がトラブルを回避できるケースが多いです。

自分たちがやりやすい方法で決めるのがもちろんですが、自分の意見をしっかりとまとめ、他人の意見に耳をかたむけることを意識しましょう。

具体的な取り決めをしておく

親族と片付けに関する意見交換ができたら、相続物に関する具体的な取り決めをしていきましょう。

取り決めをしておくことで、遺品整理後に財産を相続したものの、あとで膨大な相続税の支払い義務が発生するという事態を未然に防ぐことにもつながります。

相続に関して決めることはたくさんありますが、特に決めた方がいいものとして、相続財産とはどのようなものなのか、だれが遺産を受け継ぎ継承をしていくのか、財産相続の割合はどうなるかなどがあります。

また、土地や建物などの不動産には権利書が存在するため、相続する権利を有する方を見つけることができたら、トラブルが起こる前に該当する土地や建物の権利書をわたしましょう。

困ったら遺品整理業者へ依頼する

遺品整理を進めていくにあたって、親族の方たちとトラブルになりたくないという方も多いのではないでしょうか。

親族同士で集まることによるトラブルを避ける方法の一つとして、遺品整理業者へ片付けを依頼するという方法があります。

遺品整理すべき環境は、必ずしも一般的なお部屋であるとは限りません。死亡後に気づくことができなければ、入室自体が厳しいこともあります。

遺品整理業務をすべて遺品整理業者へ任せることで、大切な遺品のことで親族とトラブルになる心配をする必要がなくなります。

遺品整理で生じやすいトラブル事例

遺品整理で生じやすいトラブルについて事例を踏まえながら紹介していきます。

高額請求によるトラブル

親族とのトラブルを回避するため、自分たちでやると時間がかかるため、などの理由から遺品整理を業者に頼む人も増えてきています。

しかしながら、事前に提示された見積書とは異なる高額な料金を請求され、トラブルに発展した事例も非常に多くなっています。

「思ったより遺品の量が多かった」「処分が困難な遺品があった」など、適当な理由をつけて追加費用を請求されてしまうのです。

依頼する遺品整理業者にしっかりと見積書を作成してもらい、追加料金が発生する要素について徹底的に質問しましょう。

遺品の不法投棄によるトラブル

遺品整理業者へ仕事を依頼する人が増えると同時に不法投棄によるトラブルも増加傾向にあります。

処分手数料を支払いたくないといった理由から、親族のだれかが不法投棄とわかっていながら山林へ廃棄してしまうことも残念ながらあるのも事実です。

不法投棄が発見されると、親族の方々、遺品整理を依頼した業者の人など、トラブルの原因になります。

不法投棄は違法な行為を実行に移した本人はもちろん、遺品整理業者へ依頼した人も罰則や罰金の対象となります。不法投棄の事実が発覚した時点で、警察官からも事情聴取を受けることになるため、物を処分する際は注意しましょう。

現金など売却価値のある物品の盗難によるトラブル

遺品整理ではたくさんの親族が集まり、銀行口座や現金、売却価値のあるものを多くの人が目にすることになります。

親族間であっても万一の場合も考えられます。現金や売却可能なものが見つかった場合に盗難される可能性もゼロではありません。これは親族に限った話ではなく、悪質な遺品整理業者に依頼してしまった場合も同様です。

このような現金による盗難のリスクを抑えたいのであれば、必ず遺品整理をする前に家族や親族一同で集まって室内を点検しておくことをおすすめします。

遺品整理でトラブルが起きてしまった場合の対処法

トラブルが起きてしまってから、どうしていいのかわからない場合があると思います。トラブルが起きてしまった場合の解決策や対処法をご紹介します。

話し合いで解決する

問題を伝え話し合うのが一番シンプルな解決策です。自分と親族、自分と業者との間で解決するのでお金もかかりません。

しかしながら、書面や音声などの形で証拠が残っていないと、話は平行線のままになってしまうかもしれません。

遺品整理業者との契約時には、万一トラブルがあった場合のことも事前に考慮しておくことが大切です。契約書類などには必ず目を通すようにし、契約内容の詳細を物的証拠として残すように心がけましょう。

第三者機関に相談する

自分だけで解決が難しい場合は、第三者機関に相談するという手があります。遺品整理トラブルを相談できる先として、消費者庁が用意している「消費者ホットライン」や「国民生活センター」などがあります。

ただし、遺品整理を専門としているところも少ないので、完全に解決するまで対応してもらえるとは限りません。

また、遺品整理業者との間にトラブルが発生した場合には、業者側に遺品整理士が在籍している場合は「遺品整理士認定協会」に相談ができます。

そのため、遺品整理を業者に依頼する場合には遺品整理士が在籍しているかどうかを確認しておくことも大切です。

弁護士や行政書士に依頼する

最終手段として弁護士に相談する方法もあります。有利な形でトラブル解決に導いてくれる可能性が高いでしょう。

ただし、弁護士にお願いする際にはもちろん料金を払わなければならず、その額は決して安くはありません。

弁護士に依頼する場合は、弁護士に支払う金額と、トラブル解決により自分が得られる利益をよく照らし合わせてから考えるようにしましょう。

トラブルの状況によって「消費者ホットライン」や「国民生活センター」から弁護士を紹介してもらえることもあります。

弁護士に依頼することは最終手段として考えておき、依頼する必要性もかねて、まずは行政に相談するようにしましょう。

遺品整理を行う前に知っておきたいトラブル予防策

遺品整理を始める前に調べるだけでトラブルを予防できることがいくつかあります。

遺品整理を行う前に知っておきたい予防策について紹介します。

家族や親族としっかり話し合いをしておく

家族や親族とのトラブルを予防するためには、事前にしっかり話し合いをしておくことが大切です。

親族が集まったときに、いつ誰が遺品整理をするのか、費用はどうするのか、どの遺品をどのように処理するのか、などを決めておくとよいでしょう。

遺品整理業者の選び方のポイントを知っておく

遺品整理業者とのトラブルを予防するには、業者選びをしっかりと行うことが大切です。

現地見積もりを受け付けているか、一般廃棄物収集運搬業や古物商の許可を得ているか、遺品整理士が在籍しているか、など事前にわかることもあります。

悪徳業者とのトラブルに巻き込まれないように、資格やサービスなどで業者選びをするとよいでしょう。

業者に依頼する際の費用相場を把握しておく

遺品整理を業者に依頼した場合の費用相場を把握しておくことも、トラブルの予防につながります。

遺品整理業者の数は年々増加していますが、料金体系は業者によって異なります。

遺品整理の業者とやりとりをする機会もあまりないので、「相場を知らない」という人も多いでしょう。

事前に複数の業者に無料見積もりを依頼し、結果を比較して大まかな相場を把握しておくことをおすすめします。

まとめ

遺品整理を進めていくにあたって、どうすれば親族でトラブルがなく手続きが進められるのか、どのようなトラブルが想定されるのか、その予防法について紹介しました。

トラブルの解決には話し合いや弁護士に依頼することも必要になりますが、最もいいのはトラブルが起こらないことです。

また、トラブルに遭ってしまった後も諦めずに、国民生活センターに相談するなどして第三者の協力を仰ぐようにすると良いでしょう。

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